脳血管疾患のリハビリテーションについて

早期からのリハビリテーション

脳卒中の症状は手足が動きにくくなる、姿勢を保つのが難しくなる、しゃべりにくくなる、飲み込みにくくなるなどの様々ですが、近年では安静にするよりも発症後早期から手足や口を動かすことで、安静による機能の低下を防ぐことができると言われています。
当院では脳神経外科の医師が24時間365日在籍しており、医師の指示のもと、早ければ発症当日よりリハビリテーションを行います。

機具・機械の活用

体が動かしにくい早期からリハビリテーションを始めるにあたり、体の動きをサポートするため、必要に応じて様々な機具・機械を使用することがあります。

長下肢装具

足を伸ばした状態を保つことで、立つ・歩く練習をするときに足を支えることができます。

歩行分析装置(gait judge system)

足に装着した装具から関節の角度や筋肉の動きを測定することで、どのような歩き方をしているか、患者様ご自身にもわかりやすく分析することができます。

BWSTT

体をベルトで吊り下げ、体重を軽くした状態で立つ・歩く練習ができます。

IVES

脳からわずかに送られる電気信号を拾い、その信号を手足に伝えることで、動かしにくくなった手足を動かします。日常生活動作練習に併用することでより高い効果が得られます。

切れ目なく十分なリハビリテーション時間の確保

当院のリハビリテーション部には現在、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が合計65名在籍しており、最も回復率が高いと言われている発症後すぐから、365日途絶えることなくリハビリテーションを行うことで、最大限の回復を目標としています。 リハビリテーションでは量も必要であり、当院では下記の通り十分なリハビリテーションの実施時間を確保しております。

1患者1日提供リハ時間
脳血管疾患2時間40分

高い在宅復帰率

当院回復期リハビリテーション病棟の在宅復帰率は77%(※2018年)です。
ご自宅での生活が不安な方には、退院前にチームでの自宅訪問を行い、ご自宅のリフォームのアドバイスや、自宅環境に合わせた日常生活動作練習を行います。
また、医療ソーシャルワーカーが地域の医療機関および介護事業所と密に連携し、在宅復帰後の安心できる生活のためのサービス調整を行います。
当院退院後、リハビリテーション継続の必要性がある場合、医師を含めたチームで目標や期間を決めた上で、当院や地域のリハビリテーションが行える場所を紹介させていただきます。

病状説明の充実

月に1度程度、医師との面談を行い、病状の説明を受け、退院や動作の目標を決めます。

Q&A

Q1日のリハビリ時間は?
A平均2時間40分~最大3時間です。個々の状態に応じて変わります。
Qリハビリの見学は可能ですか?
A見学は可能ですが、現在新型コロナウイルス感染症対策により、時間などを制限させていただいています。
ご希望の方はスタッフにお声がけお願い致します。
Q試験外泊・外出は可能ですか?
A医師の許可があれば可能ですが、新型コロナウイルス感染症対策により、一部制限をさせていただいています。
ご自宅への試験外出時には、同席のご家族にも検温や手指消毒・マスク着用などのご協力をお願いします。
Q退院後のリハビリは可能ですか?
A医師の指示があれば継続は可能です。期間や目標、頻度などは医師を含めたチームの話し合いにより考慮いたします。