手術について

手術について

  • 関節鏡視下手術

    腱板断裂や反復性肩関節脱臼などに対しては、関節鏡視下手術を行っています。関節鏡手術では数カ所(4~6カ所)皮膚を小切開(5mm~1cm)し、関節鏡や様々な手術器具を用いて損傷した組織を修復します。元来、肩の手術は大きく皮膚を切開して施行されていましたが当院では関節鏡視下手術に習熟した医師により、全例で関節鏡視下手術を適用しております。なお手術は約2時間程度で、全身麻酔下での手術となります。

    特徴
    1. 様々な器具や材料を用いて、損傷した組織を元に近い状態に修復します。
    2. 関節鏡を使用しないこれまでの手術と比較すると、創が小さい手術なので出血が少なく体への負担が比較的小さい。
    3. 手術後の創あとが目立たなく、正常筋肉組織を傷つけにくく回復が早い。
    関節鏡視下手術
  • 人工肩関節置換術/リバース型人工肩関節置換術

    変形性肩関節症と診断され、保存療法(運動やリハビリテーション)で改善が見込めない場合は、人工肩関節置換術を行う場合があります。変性してしまった軟骨部分を除去し、肩甲骨、上腕骨に金属製の人工関節を挿入します。人工関節にも様々な種類(解剖学的人工肩関節、リバース型人工肩関節、人工骨頭置換術)がありますが、症例に応じて最良の選択をさせていただきます。

    人工肩関節置換術/リバース型人工肩関節置換術

術後について

肩関節手術後は修復した組織が再生するまでの期間、肩関節を固定する装具を装着します。固定期間は変性の程度により様々ですが、4~6週程度の場合が多いです。なお、手術後1週間ほどで装具をつけたまま退院となるケースがほとんどです。
※装具の着脱法は入院中に看護師から指導させていただきます。手術当日から装具を装着した状態で、食事や歩行ができます。

リハビリ実施時に手術後のリハビリテーションの予定や日常生活や装具装着の注意点などを記載したパンフレットを配布させて頂いています。

術後について

リハビリテーション・経過治療

当院のリハビリ診療を担当している理学療法士たちは肩リハビリテーションに精通しておリ、 学会や研究会等でも報告ができるほどの研鑽を積んでおリます。 手術後3か月程度経ちますと、かなり症状は改善してくることが多いですが、半年くらいはリハビリテーションを継続していただく心持ちで治療にあたって頂きます。
またリハビリテーションが終了した後も、術後半年でMRI検査を用いた腱板修復状態の確認を行い、必要に応じて外来で経過を診察させていたたいております。

肩のリハビリテーションの詳細はこちら

手術室の取り組み

肩関節鏡手術における手術室看護師の取り組み

手術室看護師には、手術中に医師に必要な器械を渡し手術補助をする「器械出し看護」という役割があります。
安全かつ的確に手術介助ができるよう、私たちは各手術の手順や器具の使い方を学んでいます。
特に肩関節鏡手術では、医師はモニターを見ながら手術を行うため目が離せなく、より介助の技術が必要です。
当院では10年以上関節鏡の手術が行われていますが、更に技術に磨きをかけるため、医師の指導により、模型を使用して実際の手術と同じようにシミュレーションを行う勉強会を行い、技術向上に努めています。

肩の関節のシミュレーターを使用して
実際の手術と同じ治療を行っています。

また、術前訪問など安心して手術を受けて頂けるように努めています。手術の時に疑問に思うことがあれば何でも聞いて下さい。

手術前に手術室看護師が訪問し
麻酔の流れなど説明します。