肩のリハビリテーション

当センターの強み

当院の肩関節センターは、より専門的な知識・技術を学ぶために「肩に特化したチーム」が存在し日々、知識、技術の向上に努めています。
肩関節障害は、原因・治療・予防など一人一人に応じた対処が必要で、まずは治療の第一選択である保存療法(リハビリテーション)を重視して理学療法を行い、必要に応じて手術療法を取り入れています。
日常生活動作の改善や、職業復帰、スポーツ復帰を目指し、個々に応じた分かりやすい説明を心掛け、リハビリテーションを提供させて頂きます。

肩関節のリハビリテーション

肩関節のリハビリテーション
STEP01 外来での診断
レントゲンや検査に基づく肩関節専門医による診療
STEP02 肩のリハビリ
外来リハビリ通院、定期的な診察
STEP03 専門医による手術
専門医による適切な方法での手術とリハビリテーション

①保存療法②手術療法

①保存療法

中高年者の肩の痛みの原因となりやすい肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)、インピンジメント症候群、肩関節拘縮、腱板断裂、また若年者の反復性肩関節脱臼、ルーズショルダー、投球障害肩などに対して保存治療を行っております。
肩の疾患はリハビリテーションなどの保存治療で改善が得られることが多いため、まずはしっかり保存治療を行い、必要があれば適切な手術を提供しています。


スポーツ障害肩

当院でのスポーツ障害肩に対するリハビリは、手術を必要としない患者さんに対しても積極的にリハビリを行っています。痛みを生じている部位の治療はもちろん、病期や安静度に応じて、患部以外の下肢・体幹のコンディショニングや筋力改善のトレーニングを行い、肩関節に負担を掛けず、今後スポーツが行えるようサポートすることを目指しています。

②手術療法

腱板断裂

手術翌日よりリハビリが開始となります。最初は他動的な運動から開始し、徐々に可動域を増やしていきます。また、筋力トレーニング(自動運動)は縫合した腱板にストレスがかからないよう、装具を除去した更に1ヶ月後(術後2ヶ月程)から開始します。退院後は、外来通院をしていただきながら、肩の機能回復を図っていきます。

人工肩関節置換術/リバース型人工肩関節置換術

2014年より日本でも、修復不可能な広範囲腱板断裂やそれに伴う腱板断裂症性変形性肩関節症に対するリバース型人工肩関節置換術が導入されました。当院でも、修復不可能な広範囲腱板断裂やそれに伴う腱板断裂症性変形性肩関節症に対しては人工関節を用いた手術を行っております。リハビリでは、三角巾もしくは装具除去後より、段階的に自分で腕をあげる訓練を開始し、手術前の日常生活動作を徐々に獲得していきます。

反復性肩関節脱臼、ルーズショルダー

肩が何度も外れてしまう状態のことで、柔道やラグビー、スノーボードなどのスポーツで受傷することが多いです。スポーツ中に繰り返すだけでなく、寝返りや肩を挙げた時など日常生活の動作の中で、脱臼を繰り返す場合もあります。
手術後は、軟部組織の修復が最優先のため、4週間ほど患肢を装具にて固定します。個人差がありますが、術後2~3ヶ月で日常生活動作が可能となり、4ヶ月以降でノンコンタクトスポーツ、6ヶ月以降でコンタクトスポーツ復帰が可能となります。

肩関節拘縮(難治性のものに限る)

保存治療(投薬、リハビリテーションなど)にて、痛みや可動域の改善が得られにくい難治性のものについては、患者さんの希望(仕事や生活環境などを考慮)をお伺いしながら、場合によっては手術をお勧めすることがあります。手術後は、翌日からリハビリを開始し、手術中に得られた良好な関節の動きが、再び拘縮の状態に戻らないようにするためにリハビリを行います。